初めてイタリアワインでおさえておく10個の常識

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初めてイタリアワインでおさえておく10個の常識

ワインと言えば、フランスが浮かびますが、

世界の有名ワイン生産国といえば、やはりフランスが頭に浮かびます。次は、やはりイタリアでは無いでしょうか!?他にもスペイン、アメリカ、南半球の国々も美味しいワインを作っているようです。

世界のワイン生産量は、200億5800万リットル


2019年の世界生産量の84%を占める30か国から収集した情報をもとに、2020年の世界のワイン生産量(果汁とマストを除く)を推計すると、2億5390~2億6220万hlとなり、中間推定値は2億5800万hlになるようです。
2020年の生産は、2019年と比較して+1%と前年並みのようです。
※hlはヘクトリットルと読みます。 ヘクトというのは100倍を表す単位です。2億5800万hlは、200億5800万リットルと言うことです

生産国第一位は、イタリア


三大生産国の状況をみると、第一位はイタリアで、対前年3%増の4,910万hl。第二位はフランスで、対前年11%増の4,660万hl、第三位はスペインで、対前年21%増の4,070万hl。この三か国の合計生産量は、全世界のワイン生産量の約52.5%を占めます
2020年の全世界のワイン消費量は、前年から3%減の2億3,400万hlと予測される。これは、2002年以来、最低となるようです。
コロナの感染拡大が、世界の様々な国のワインの消費活動に影響を及ぼしているのが要因

ワイン消費国第一位は、アメリカです


第一位のアメリカは、2019年とほぼ同レベルの3,300万hlとなった。これはあまり厳しくないロックダウンと、eコマースの拡大による。
第二位のフランスは2,470万hlで、2019年とほぼ同じであるが、過去5年平均に対して7.8%減となった。
第三位のイタリアは、過去10年で最高の2,450万hlを記録。2019年に対し7.5%増、過去5年平均に対しては10%増となった。
日本は、アジアで第二位の消費国で、対前年0.8%減と微減の350万hlで、7年連続して安定した消費レベルである。

多種多様なイタリアワインの魅力は!?


イタリアは南北に長い半島で、北はアルプスから南はアフリカ近くのシチリア島まで風土も様々です。イタリア全土で様々なスタイルのワインが造られている上に、ブドウの土着品種は数知れず。
約 150 年前まではいくつもの小国が割拠し、歴史、民族、文化が複雑に絡み合ってきました。そのため全 20 州で造られるワインは複雑で理解しづらく、とっつきにくさにもなっている一方で、それぞれの土地の個性を内包した唯一無二の魅力が生まれ、それがイタリアワインならではの面白さになっています

イタリアには500種を超える土着品種が存在

土着品種とはその土地で育った固有の遺伝子型をもつブドウ品種のことで、イタリアには500種を超える土着品種が存在すると言われています。イタリアワインを代表する土着品種でキャンティの原料として有名なサンジョヴェーゼはトスカーナ地方で主に栽培されている黒ブドウで、イタリア国内において圧倒的な生産量を誇ります。そのほかにも黒ブドウならモンテプルチアーノやバルベラ、白ブドウならトレッビアーノやガルガーネガなど、有名なイタリアワインはほぼ土着品種から造られていると言っても過言ではありません

トップカテゴリ「保護原産地呼称ワイン」D.O.C.G.、D.O.C

イタリアでは、1963年に「DOC法(原産地呼称管理法)」といわれるワイン法がつくられました。トップカテゴリには「保護原産地呼称ワイン」であるD.O.C.G.、D.O.Cがあり、続いて「保護地理表示ワイン」であるI.G.T.、そして、最も下に位置するのがVdTでした。その後、2008年に改正されたEUのワイン法に合わせて新しいワイン法が制定。D.O.C.G.、D.O.C.はD.O.P.に、I.G.T.はI.G.P.に、そして地理的表示のないVdTはVinoに変更されました。表示は変更されたものの、D.O.C.G.やD.O.C.、そしてI.G.T.に関しては現在もワインへの表示が認められています。

サンジョヴェーゼ

サンジョヴェーゼは、イタリア中部地方を原産とする赤ワイン用ブドウ品種です。名前の直訳が「ジュピター(=ローマ神話の主神)の血」であることが示唆する通り、古代から存在していたブドウと言われています。
世界全体の栽培量のほとんどがイタリアで生産されていますが、栽培土壌の選り好みが少ない多産品種なので、近年ではアメリカやオーストラリアでも栽培されており、イタリア起源のブドウ品種としては珍しい国際的な品種です。
サンジョヴェーゼは突然変異しやすいブドウで非常に多くのクローンが存在し、大きく分けてサンジョヴェーゼ・グロッソとサンジョヴェーゼ・ピッコロの二つに分類されます。いずれもその名の通り、サンジョヴェーゼ・グロッソは粒が大きく果皮が厚いブドウで、サンジョヴェーゼ・ピッコロは粒の小さなブドウです。しかしながら、あまりにもクローンが多いために生産者ですら房や果粒のサイズ、葉の形などの外見では質的判定はできないと言います。
生育においては、成熟が遅いため、暑い年には濃厚でアルコール分が高く長期熟成に耐えうるワインになり、冷涼な年には酸とタンニンが強くなる傾向があります。

モンテプルチアーノ

モンテプルチアーノは、トスカーナ州にある同名の街が名前の由来です。
イタリア中東部にあるアブルッツォ州や、同じアドリア海沿岸の北西にあるマルケ州、“イタリアのへそ”と呼ばれているウンブリア州などで多く栽培されています。イタリア全土では、栽培面積が突出して多いサンジョベーゼに続いて第2位と多いため、イタリアの風土や人々との相性の良さが伺えます。
「Montepulciano d’Abruzzo」(モンテプルチアーノ・ダブルッツォ)は法律で原産地が保証されているイタリアの保護原産地呼称ワインです。かつてはバルクワインとして州外に売られることが多く、イタリア北中部のワインとブレンドされテーブルワインとして多く流通していました。しかし近年品質が向上し、生産地によってそれぞれの特徴も表れるようになって、イタリアきっての人気ワインとして知られるようになりました。
その中でも2003年に認定された「Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane」(モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コッリーネ・テラマーネ)は原産地呼称ワインの中でもさらに厳しい規定をクリアしたD.O.C.G.(統制保証付き原産地呼称ワイン)で、アブルッツォ州を代表するワインとなっています。
モンテプルチアーノの特徴は、タンニンの多さと果実味の豊かさです。イタリアの代表的品種であるサンジョベーゼと比べて酸味は少なめです。特徴的な香りは甘みのあるブラックベリーやスパイスなど。
早くから飲めるフルーティーなものから長期熟成に向いたどっしりと重厚なもの、色調の濃いロゼワインである「チェラスオーロ」など様々なタイプがあります。
また、どのタイプのワインでもコストパフォーマンスが高く「イタリアワインで高コスパを狙うならモンテプルチアーノ」という消費者も多いほどです

トレッビアーノ

トレッビアーノは、イタリア原産とされる白ワイン用のブドウ品種で、
おもにイタリアやフランスで広く栽培されており、
世界で2番目に多く栽培されている主要なブドウ品種です。
フランスでトレッビアーノは、白ブドウの栽培面積は1位で、
イタリアでも1位~2位と主要な品種です。
フランスで白ワインというと、シャルドネやソーヴィニョン・ブランの方が
先に思い浮かぶので、トレッビアーノが栽培面積1位と聞いて驚く方も多いと思いますが、
フランスではユニ・ブラン、またはサン・テミリオンと呼ばれ、
実はブランデーのコニャックの原料として使われているんです。
イタリアでトレッビアーノは全土で栽培されており、
単一品種で使われるよりもブレンド用の補助的な品種として使われることが多く、
この品種は各地でさまざまなクローンがあり、変種をを含めると16のクローンがあります。
トレッビアーノの特徴は、苗が強く生産量の多い品種です。
柑橘や青リンゴに新鮮な若葉やの香りが豊かで、
さわやかでフルーティな味わいで後味に若干の苦みを感じるのが特徴です。
フレッシュな酸を持つ辛口の味わいになり、軽快なワインになることが多いです。
価格はリーズナブルなものが多く、コスパの良い辛口白ワインです。
ただ、長期熟成には不向きで、冷涼な産地ではアルコール度数が上がりにくいため、
ブランデーのコニャックにブレンドされる原料として使われています。

ガルガーネガ

イタリアの固有の品種であるガルガーネガは、イタリア最大のワイン生産地の一つヴェネト州を代表する白ワイン、ソアーヴェの主要品種。リンゴや柑橘類のフルーティーな味わいと綺麗な酸味が魅力です。ソアヴェは、古代ローマ時代から既にその品質の良いワインとして評判の高いワインで、食前から食中まで楽しむことができる万能な白ワインです。

イタリアワインの格付けにおいて最上位の等級D.O.C.G.

D.O.C.G.とは、デノミナツィオーネ・ディ・オリジネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)の略で、イタリアワインの格付けにおいて最上位の等級のことです。
イタリアでもフランス同様に4段階のワインの格付けがあり、ピラミッド型のようになっており、最上位に認定されているワインが少なく、下の等級になるにつれて認定されているワインが多くなっています。
その格付けで最上位に位置する高品質なワインがD.O.C.G.ワインです。
D.O.C.G.に認定されているのは2019年8月時点でD.O.C.G.は76銘柄となっています。

D.O.C.G.ワイン全76銘柄

トスカーナ州
ヴァル ディ コルニア ロッソ
ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ
ヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノ
エルバ アレアティコ パッシート
カルミニャーノ
キャンティ
キャンティ クラシコ
スヴェレート
ブルネッロ ディ モンタルチーノ
モレッリーノ ディ スカンサーノ
モンテクッコ サンジョヴェーゼ
ピエモンテ州
アスティ
アルタ ランガ
エルバルーチェ ディ カルーソ
ガッティナーラ
ゲンメ
コルテーゼ ディ ガヴィ
ドリアーニ
ドルチェット ディ オヴァーダ スペリオーレ
ドルチェット ディ ディアーノ ダルバ
バルバレスコ
バルベーラ ダスティ
バルベーラ デル モンフェッラート スペリオーレ
バローロ
ブラケット ダクイ
ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート
ロエロ
ヴェネト州
アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ
コッリ アソラーニ プロセッコ
コッリ エウガネイ フィオール ダランチョ
コッリ ディ コネリアーノ
コネリアーノ ヴァルドッビアーデネ プロセッコ
ソアーヴェ スペリオーレ
バニョーリ フリウラーロ
バルドリーノ スペリオーレ
ピアーヴェ マラノッテ
モンテッロ ロッソ
リソン
レチョート ディ ガンベッラーラ
レチョート ディ ソアーヴェ
レチョート デッラ ヴァルポリチェッラ
フリウリ ヴェネツィア ジュリア州
コッリ オリエンターリ デル フリウリ ピコリット
ロサッツォ
ラマンドロ
リソン
ロンバルディア州
コッリ オリエンターリ デル フリウリ ピコリット
スフォルツァート ディ ヴァルテッリーナ
モスカート ディ スカンツォ
ラマンドロ
リソン
ロサッツォ
エミリアロマーニャ州
コッリボロニェージ クラシコ ピニョレット
ロマーニャ アルバーナ
ウンブリア州
トルジャーノ ロッソ リゼルヴァ
モンテファルコ サグランティーノ
マルケ州
ヴェルディッキオ ディ マテリカ リゼルヴァ
ヴェルナッチャ ディ セッラペトローナ
オッフィーダ
カステッリ ディ イエージ ヴェルディッキオ リゼルヴァ
コーネロ
ラツィオ州
カンネッリーノ ディ フラスカーティ
チェザネーゼ デル ピーリオ
フラスカーティ スペリオーレ
アブルッツォ州
モンテプルチアーノ ダブルッツォ コッリーネ テラマーネ
ツッルム
カンパーニャ州
アリアニコ デル タブルノ
グレコ ディ トゥーフォ
タウラージ
フィアーノ ディ アヴェッリーノ
プーリア州
カステル デル モンテ ネーロ ディ トロイア リゼルヴァ
カステル デル モンテ ボンビーノ ネーロ
カステル デル モンテ ロッソ リゼルヴァ
プリミティーヴォ ディ マンドゥリア ドルチェ ナトゥラーレ
バジリカータ州
アリアニコ デル ヴルトゥレ スペリオーレ
シチリア州
チェラスオーロ ディ ヴィットリア
サルデーニャ州
ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラ

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